ビッグ・"シスター"
あらすじ
魔法少女が存在する世界の話です。シリーズ物にしたかったのですが上手くいかなかったので、思いついたシーンを書き殴りました。
このシーンは「魔法少女のグループから離反した、史上最強の魔法少女を討伐しようと試みている」ところです。ですが史上最強なので返り討ちにあいます。残念ですね。
⸺彼女は史上最強の魔法少女だ、気をつけろ。
⸺後手に回るな!次の瞬間には消し炭だ!
⸺初手で仕留める、後衛はバックアップを。
神はいない。でも、わたしはいる。
昔から何も信じられなくてさ。どうしても疑ってしまうんだ。言葉も形も存在も疑わしくて、ずっとずっと嫌いだった。全てはペラい概念。生暖かさを兼ね備えた虚像と錯覚。貴女を信じるなんて言葉を吐き出す人には反吐が出る。
⸺固有魔法命中!三陣と交代する!
⸺射撃を止めるなよ。絶え間なく浴びせるんだ。
⸺魔法少女と言えど兵器は通用する。後衛、弾頭ミサイルの用意を!
教会で育った。神様を信じろって教えられたんだけど、やっぱり信じられなかった。実在しないものを信じるのは非合理的で、馬鹿で、阿呆だ。そんなことのために時間を棒に振るなんて愚行を演じるつもりはない。現実に触れていたい。とびきり痛くてリアルな現実。血の通った一時を。
爆撃で教会は消え去った。血の繋がっていない家族も皆。たった一匹の魔物による襲撃。駆けつけた魔法少女によって駆除され、わたしは保護された。でも不思議。当時のわたしは祈っていた。
⸺四陣との連絡が途絶!恐らく死亡!
⸺前衛下がれ!固有魔法が来る!
⸺手を組ませるな!腕を狙え!行動する前に切り落とせ!武器は通用する!やるなら今しかない!
祈りは何かを信じることを前提に成立する。何も信じないわたしが、何故祈りを捧げられた?答えは明快。神様を信じる自分を信じた。自分を通じて世界を信じた。自分は実在している。自分は信用に足る。自分はリアルな解像度。それ故、信じることができる。自己を通じ、世界を観測する。
⸺固有魔法の発動を確認。周囲が焦土化。生存者ゼロ。全滅です。
わたしの固有魔法は「祈り」。自分を信じるからこそ強い。神はいない。でも、わたしはいる。
現実に触れよう。わたしが勝つという現実に。
🍬 フレーバー
作者:○ 無味
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